住之江競艇の太閤賞・優勝戦は、松井繁や湯川浩司らの大阪勢がそろって飛んで、とっても渋いメンバーに。特に、1号艇の大場敏や5号艇の小畑実成は懐かしささえ漂ってくるほど。
過去のあっせん状況を調べてみると、実際、大場はあまり記念レースを走っていません。逆に小畑は今でも多くのG1に出場しており、ひまひまデータさんによると、去年の7月には記念で優出も。それほど大舞台からは遠ざかっていなかったとは意外。
僕としては、勝ってほしいのは大場のほう。
太閤賞の1号艇、静岡支部といえば、2年前の重野哲之。優勝は6コースの井口佳典にさらわれ、井口はそのままスターダムへと駆け上がりました。
ベテラン(といっていいかな?)のさばきで、静岡支部の地力を見せつけてほしいものです。
続いては、競輪の話題。
土曜日の夜10過ぎからNHK教育で放送された「一期一会 キミにききたい!」を見ましたか?
愛知の競輪選手・鈴木宏幸と東京在住のフリーターが、それぞれ仕事や生活の場に招き合ったり、自身の人生観などを語り合うという30分番組。
番組を見る前は、「バリバリに硬派な競輪選手 vs ふわふわとさまよっているフリーター」の対比を想像していました。きっと、番組の制作者も同じ企画意図を持っていたことでしょう。
だけど、視聴後はぜんぜん違う感想を持ちました。むしろ、フリーターの方が、話し方や考え方、話の聞き方をとってみても、はるかにしっかりしている印象。鈴木よりも3つ年下の21歳というのに。もし僕がどこかの会社の人事部長で、2人を面接したら、フリーターのほうを採用するかなあ。そんな感じ。
いちばん記憶に残ったのは、鈴木が出走するレースをフリーターが本場で観戦するシーン。そこで、こんなことをつぶやきました。
「(競輪新聞で鈴木に付けられた「穴」の印を見ながら)予想とはいえ、勝手に順位をつけられちゃうわけじゃないですか。やっぱり、図太い精神力がないとやっていけないですよね。僕は正直、こわいです。勝手に期待されるわけだし。期待されなかったら、それはそれでへこむし」
公営ギャンブルの選手の心を的確にとらえているなあと感じました。ギャンブルファンじゃないからこそ、素直に思いやることができるのかもしれません。
見逃した方は、今週木曜日の再放送をどうぞ(詳しくはこちら)。
あ、あとおもしろかったのが、フリーターの名字。
「小穴」くんでした。
NHKもシャレがわかってるなあ(笑)。
ボートピア岡部で、インチキ舟券を当たり券と見せかけて払い戻そうとした男が逮捕されたそうです。
記事によると、数枚の舟券をセロテープで貼り合わせただけというから、昔の刑事ドラマに出てきた、新聞の文字を切り抜いて貼り付けた脅迫状のようなものを思い浮かべてしまいますね。
しっかし、そんな稚拙なニセ舟券で、今どきの機械をだませると思っていたんだろうか(^^;。
「はずれ券で当たり券偽造、運転手の男逮捕」(MSN産経ニュース、2月11日)
そもそも、変造舟券を払い戻し機に入れると、機械はどんな反応をするのでしょうね。まさか、「この舟券は正規のものではありません」と警告するわけでもないだろうし。
「しばらくお待ちください」とモニターに表示して時間を稼いで、その間に職員が駆けつける流れになっているのでしょうか。それとも、「この舟券は的中しておりません」と、例の音声ガイダンスが流れるだけ?
実験してみたいけど、永遠に実行できそうにない実験だなあ(笑)。
そうそう、投票券の偽造といえば、おすすめの本がこれ(→、裏表紙)。タイトルは、もうそのまんま「馬券偽造師」。
偽造した馬券を使って、中央競馬で10年間にわたって10億円以上を不正に払い戻したという男のノンフィクション。不法行為とはいえ、印刷とデザインの職人がそのプライドをかけてニセ馬券づくりに取り組む様子が生々しく書かれています。
若松競艇場が、同場で開催する新鋭リーグ戦のタイトルを募集しています。
注目したいのは、“賞金額”の高さ。3つの賞が設けられ、最優秀賞には10万円分もの賞品券が与えられるとのこと。10万円といったら、新鋭王座だったらドリーム戦で連対しないともらえない金額ですぞ(笑)。
「『翔け!第2の植木通彦』パイナップルナイター2008年度新鋭リーグ戦タイトル募集ページ」(若松競艇ホームページ、2月11日)
条件は、15文字以内であること。それだけ。インターネットやハガキ、本場にある応募用紙で応募できます。締め切りは今月29日。
選ばれたタイトルは、若松競艇の新鋭リーグ戦でずっと使われるそうです。賞金よりも、むしろこっちのほうがうれしいですよね。
今日で仕事納めという方も多いのではないでしょうか。
そこで、この年末年始におすすめしたい本を紹介します。それが、塩崎利雄氏の「実録 極道記者」(祥伝社)。今年11月に発売されたばかりの書籍です。
このブログを読んでいる方ならば、塩崎氏のことを知っているでしょう。競馬記者時代の実体験をもとにした小説「極道記者」や、日刊ゲンダイで20年以上も連載を続けている「ウィークリー馬券小説・止まり木ブルース」を書いている人。
「実録 極道記者」は、これらの小説の誕生秘話や、塩崎氏自身の嵐のような半生をふり返るエッセイ集です。
この本を読んで、強く印象に残った点はふたつ。
ひとつは、塩崎が17年にもわたってサラリーマン生活を経験していること。勤務していたのは、当時、弱小スポーツ紙に過ぎなかった東京スポーツ(東スポ)で、職種は競馬記者。けっしてお堅い会社員だったわけではないのですが、根っからのヤクザ者だとばかり思っていた塩崎が、民間企業に勤め、会社員であれば誰もが経験する社内のドロドロとした人間関係や、派閥間の不条理な力学を経験していた事実は新鮮でした。
サラリーマンの気持ちがわかるからこそ、東スポやゲンダイの読者に受け入れられる小説を書けるのだろうな、と思います。
もうひとつは、塩崎の馬券に対する考え方。
「馬券の上手下手は、回収率や的中率で測るもの」という価値観が一般化しつつあるなか、こんな持論を述べています。
確かに勝負で勝つという意味では最終的に「いくら儲けることができたか」が肝心ではあるが、勝負師という立場から見れば結局「いくら張れるか」こそが重要だと思う。自分の買う目に自信がある、確信が持てる。そしてなにより信念を貫いて勝負ができる。その度量を計るものが、いくら突っ込めるのかということではないかと思っている。(83ページ)
”古くて新しい馬券観”とでも呼ぶべきものかもしれませんね。
一方、3連単馬券については、シビアな見方をしています。
まあ、考えてみれば3連単の場合、確かに一撃の破壊力はあるにせよ、その恩恵にあやかれる確率はたかがしれている。単純に75倍の配当ならば、当たるのはせいぜい100人にひとり、100万馬券に至っては1万2000人にひとりの計算になる。これではもはや博打などといえる代物ではない。単なる”くじ”である。(38ページ)
ただ、信念を貫きすぎて失敗したことも多いようで、馬券でつくった借金も半端ではなかったみたい。”借金慣れ”してしまったかのような、開き直りともとれる、こんな記述も。
・「いくら儲けるかではなく、いくら張れるか」この言葉に美学を感じるようになっていったのだから、借金の額は芋蔓式に増えていくに決まっている。(25ページ)
・「借金というのもひとつの財産である」ということだ。(29ページ)
数千万の借金に追われる塩崎氏を救い続けたのは、「モガミ」の名を冠した競走馬を所有していた最上恒産の早坂太吉氏。
早坂氏をはじめとする競馬サークルにうごめくバブル紳士や、競馬サークルの著名人との交友もリアリティたっぷりに描かれています。
この冬、最高におすすめの1冊。
競艇オフィシャルWebがリニューアルして1カ月。
画面を左右に分割するフレーム形式が廃止され、メニュー項目はジャンルごとに分けられてスッキリした構成になりました。
ただ、毎日使っていて大いに不満な点がひとつ。それは、当日のレース結果を見るための操作がめんどうなこと。たとえば夜11時に帰宅して、「今日の多摩川の優勝戦どうだったかな?」と結果を見ようとした場合、トップページを表示したあと少なくとも4回のクリックが必要(SGやG1は、第12レースのみ2クリックで行けるけど)。
なぜならば、トップページ上部にある24場一覧の「最終日」をクリックしても、表示されるのはレース結果一覧ではなくて、番組一覧だから。
その下にある「レース情報」→「昨日のレース結果」も同じ。レースタイトルをクリックして表示されるのは、前日のレース結果ではなくて、やっぱり番組の一覧。
舟券の売り上げのことを考えたら、もう金を生むことのない今日のレース結果を表示するよりも、これから売る舟券のために明日の出走表を表示したほうがいいことは理解できます。
だけど、明日の舟券を買うためには、今日の結果が欠かせないわけで。少なくとも、ナイターレースが終わった21時から午前0時までの間は、レース結果一覧を優先して表示してほしいもの。当日の番組が表示されたところで、時間をさかのぼって舟券を買うことはできないのだから(売ってくれるのだったら喜んで買うけど(^^;)。
こんな不便を感じているのは僕だけなのかなあ?
続いて、データを正しく見る“目”を養うための好著を紹介。
ギャンブル社会学などを専門とする、大阪商業大学の学長・谷岡一郎氏の「『社会調査』のウソ」(文春新書)がそれ。
新聞やテレビでたれ流されるさまざまな調査結果の不確かさを指摘すると同時に、正しい調査の方法論について述べています。
カバーの折り返し部分には、こんな強烈な主張が。
「世の中に蔓延している『社会調査』の過半数はゴミである。始末の悪いことに、このゴミは参考にされたり、引用されることで、新たなゴミを生み出している。それは、この国では社会調査についてのきちんろした方法論が認識差されていないからだ。」
公営ギャンブルはデータにまみれて楽しむレジャーですが、そこで参照されるデータはレース結果が蓄積してできあがったものだから、アンケート調査などのように調査者の意図や回答者の偏向が混じっていないぶん、信頼性の高いといっていいでしょう。
だからこそ、2連対率40%のモーターは同じく20%のモーターより好成績を残しやすく、勝率7点の選手は6点の選手よりも強いと、数字だけを見てほぼ正確に判断できるわけで。
ただし、2連対率はモーターを何カ月使用した時点のものか、また、勝率は記念レースばかりを走った結果なのか、それとも一般戦で稼いだものかによって、数値の重みが違ってくることも事実。
このようにデータの数字だけを追うのではなく、一歩踏み込んで精査するときに役立つ視点を身につけるのに役立つ1冊だと思います。
魚谷智之に次ぐ兵庫支部の絶好調男・吉川元浩の優勝で幕を閉じたG1・戸田グランプリ。
3日目に来場者プレゼントとして配布されたオリジナル写真集「予感 TODA Fighters」を、幸運にも手に入れることができましたので紹介します(お送りいただいたHさん、ありがとうございます!)。
サイズはA4で、カラーの32ページ。登場しているのは、須藤博倫ら埼玉支部の若手6選手。最後のページには、戸田グランプリのポスターと同じ衣装を身にまとった平石和男が登場し、ギターを弾くポーズを決めて締めています。
写真集といえば、以前に寺田千恵をはじめとする数人の女子選手を掲載したものがありました。それに比べると、戸田のほうが写真のサイズも大きく、なによりも衣装の選択が各選手のキャラクターをうまく引き出していてマル。
たとえば、ストライプのスーツで決めた須藤は、どこから見ても外資系のエリートサラリーマン。革ジャンを羽織った佐竹友樹は、B’zを後継する和製ロッカーといったところ。
で、登場する中でおそらく一番人気の中西裕子(右写真)はというと……バイオリニストかなにか?(笑)
総じて上質な写真集に仕上がっていて、戸田ってレースのPRにいつもお金をかけているなあと実感。SGはもちろん、G1でもステージに大がかりなセットを作っているし、タレントだってそこそこメジャーなところを招いていますからね。
続いて、競輪も売り上げが本格的に復調してきたかも、というニュース。
青森競輪は昨日のレースで2007年度の全日程を終了。売り上げは前年比で0.7%増加し、入場者数も前年比で4.3%増えたとのこと。
「青森競輪が本年度の全日程終了」(東奥日報、11月7日)
注目したいのは、開催日数が前年より3日少ないながらも、売り上げアップを達成していること。
「たった3日少ないだけかよ」とあなどるなかれ。というのも、前年度の開催日数はたったの67日。今年度は64日なので、割合でいえば5.5%も減っているわけで。その状況下で売り上げを伸ばしたのだから、これはあっぱれ! ですよね。
確率をやさしく説明してくれる好著を見つけました。
タイトルは「使える!確率的思考」(→)。著者は、大学の経営学科で準教授を務める小島寛之氏。
通読して、印象に残ったことのひとつが「マルチンゲール」の解説。
これって、僕は誤解していました。「はずれたら賭け金を2倍にして、次のレースやゲームに挑む賭け方」だと思っていたからです。著者によれば、それは漫画家の西原理恵子氏が考案した「倍倍プッシュ法」とのこと(笑)。
マルチンゲールとは、「過去のデータをどんなふうに利用しても、未来の自分の結果を有利にすることはできない」という数学的な性質のことだそうです。ちなみに、「倍倍プッシュ法」については、賭けがマルチンゲールであるかぎり、「期待できる利益の平均はゼロ」とばっさり切っています。
もうひとつ記憶に残ったのが、「平均値」の解釈について。
調査によって平均貯蓄額が公表されると、たいていの人は「高い」と感じるそうです。なぜかというと、その数字は“全体の平均値”だから。「小数ながらも非常に大きな貯蓄を持っている家計、いわゆる『大金持ち』が存在する」ために高くなるそうなのです。
で、平均値のほかにも「頻度が五分五分の位置」にある“中央値”と、「最もよく見かける貯蓄額」である“最頻値”という数値があって、これらは先の平均値よりも低く、“感覚的な平均値”に近いことが多いとのこと。
そこで思い出したのが、競艇選手の平均年収。
選手募集の広告には「平均2000万円」とありますが、上述の理屈でいえば、この数字はきっと多くの選手の実感からはかけ離れたものだろうな、と。賞金王決定戦に出場するレベルの選手が、平均年収を押し上げているだけであって。
中央値や最頻値となると、2000万円よりもはるかに低くなることは明らか。いったいどれくらいの数字になるのか知りたいところ。もしすべての選手の獲得賞金額が公表されていれば、ファンでも簡単に算出できるのですけどね。
これらのほかにも、ギャンブルファンを勇気づけるフレーズがいくつかあったので紹介します。
「賭けの勝利がどんなに奇跡に見えても、大量の人間が参加しているならそれは(誰かの身の上には)必然的に起こる」
「『勝ち逃げ』は大事な戦略」
「(ランダムウォークの数学理論について)「ツキ」とみなされる減少が迷信ではないことを指摘している法則ともとれる」
「『でたらめについての法則』を知らなければ、人生というのは、ただただ『運命に翻弄される』だけのものになる」
いずれも理由は本にくわしく書かれています。
興味を持った方は、読んでみてはいかがでしょうか?
実現に向けて前進してはいるのだろうけど、いまひとつ進捗状況が見えない国内カジノ。
そんななか、タイトルがぱっと目に入って、買ってみたのが「日本カジノ戦略」(中條辰哉・著)という本(→)。
著者は海外の大学でカジノ経営などについて学んできたそうで、「これは期待できる!」と思って読んでみたのですが、内容はイマイチ。米国カジノの経営手法についても、国内カジノの設置についても、テーマやトピックの掘り下げ方が広く浅すぎて、ずっしりとした読後感が来ませんでした。
ただ、そんな中でよかったのが、あとがきの一部。
売り上げが低迷する公営ギャンブルについて、「カジノのビジネスモデルを最も応用すべき」と主張。そのあとに続く提言に、僕はとても共感できました。
「これからの時代、単一の商品やサービスを提供するだけでは、人を長期的に満足させることは難しい。商品の効用は多くの場合『逓減』するからである。しかし、『効用』を組み合わせて提供することができれば、一つの効用が逓減したとしても、別の効用がそれを補う。顧客が総合的に『満足』するための価値を提供することができるのだ。」
なぜ共感できたかといえば、僕自身、公営ギャンブルの人気や売り上げが回復しない理由は、「公営ギャンブルには60年くらいの寿命があって、いま、まさに晩年をむかえているのではないか?」と考えていたから。
つまり、人間が寿命を持って生まれてくるように、どんなサービスや商品にも、世に送り出された時点で寿命があるのではないか、と。
で、売上が回復しない事実から判断するところ、公営ギャンブルの寿命は、実は60年くらいなのでは? と思うのです。
じゃあ、この先、公営ギャンブルが天寿をまっとうするのをファンは待つのみかというと、そうではないわけで。なぜなら、サービスや商品には、人間に対してよりも、多様かつ柔軟な方法で「延命措置」を施すことができるから。さらに、措置を何度も繰り返して、試行錯誤することが許されているから。
ソフト(=商品やサービスの本質、コンセプト)を変えてもいいし、ハード(=外観や設備など)を変えてもいい。結果が出なければ、方法を変えてまたトライできる強みがあります。
その点、これまで競艇は積極的にサービスの幅を広げ、レジャーとしての魅力を増してきたと思います。たとえば、ナイターレースや3連単の導入ですね。
では、なぜ結果に結びついていないか? というと、それらはすでにあったものの「置き換え」でしかないから。3連単は、2連単を買っていたファンが移行しただけだし、ナイターはデイレースを時間軸のプラス方向にずらしただけ。
これらは、競艇を「多様化」したように見えて、実は「改修」したにすぎないのかもしれません。ファンは、そのことを見抜いているため、期待した成果につながっていないのではないか、と考えるのです。










