26日の記事で紹介した、植木通彦氏の著作「水に舞う不死鳥 艇王の二十年」(右写真)が届いたのでさっそく読んでみました。
結論から言うと、とってもおもしろい!
計212ページで2部構成。
第1部は選手を目指すところから引退するまでのストーリー。第2部は、全24場のひとつひとつについて、植木氏が選手時代に持っていた水面の印象と、すべての着順を掲載しています。
第1部を読んで感じたのは、語り継がれている植木氏のさまざまな“伝説”について、知らない事実がたくさんあったんだなあということ。
たとえば、モンキーターンとの出会いについて。
初めて見たのは、関東の競艇場で同じレースに出走したある若手選手だったとのこと。隣でいきなり立ち上がったので、植木氏はバランスを崩したとばかり思ったそうで。そこで、ピットに戻って「危なかったなあ」と声をかけたところ、「モンキー乗り」だと教えられたと書かれています。
植木がモンキーターンで華々しい成績を残したのは事実ですが、導入については意外にも“後発組”だったことがわかりますね。
また、桐生競艇での大けがについては、“75針縫った”ことがクローズアップされがちですが、実はそれだけではありませんでした。傷口の縫合後は小鼻がなかったため、さらに頭蓋骨の一部を鼻に移植する10時間の整形手術を行ったそうです。
そのほかに、プロペラ研究のために、数百万円を投じて長さ10メートルほどの水槽を作ったものの成果が得られなかったという失敗談や、福岡競艇の1マークのうねりは、水鳥が周囲にとまっているかどうかで大きさがわかるといった豆知識も紹介。
全体を通して、内容にせよ、表現にせよ、本人にしか書くことのできないものが詰まっているなあと感じました。そこに、この本の最も大きな価値があると思います。
“植木信者”なファンも、そうでない方にもオススメしたい一冊。
10月 06










